この記事は、シーバスロッドを選ぶ際に必要な知識・情報についてまとめてあります。
これからシーバスロッドを購入しようと考えている方に向けた内容となっています。
目次
最初に手にする陸っぱり用のシーバスロッドでおすすめなのは、長さ「9ft(約2.7m)」、硬さ「ML(ミディアムライト)」です。
その理由はこちら。
つまり「汎用性が高い」、この一言につきます。
特に初めてシーバスロッドを購入する場合は、ごく限られた場面でしか使えないようなロッドは避けるべきです。
シーバスロッドの中には、限られた用途に向けて作られた専用モデルがあります。(例えば、バチ抜け専用モデルなど。)
そういったものは、メイン用ではなくサブ用として買うようにしたほうがいいでしょう。
ブランド | 適合する品番 |
---|---|
シマノ | S90ML S900ML など |
ダイワ | 90ML など |
メジャークラフト | ***-902ML など |
特定のサーフや磯などでは、9ftだと「長さが足りない」ことが問題になるケースがあります。
サーフや磯の場合、長さが「10ft(約3m)以上」のシーバスロッドを選ぶといいでしょう。
硬さは「ML」か「M」。
ライトショアジギングもやりたい場合や、ヒラスズキ狙いであれば、パワーのある「M」や「MH」のほうが向いています。
例えば、小さな河川や湾奥の運河など、小場所で釣りをする場合。ありがちなケースは、以下の通り。
つまり、ロッドが長すぎて「キャストしづらい」「取り回しが悪い」といった問題です。
釣り場が狭い場合は、「8ft(約2.4m)クラス」のシーバスロッドを選ぶといいでしょう。
硬さは、ミノー中心であれば「L」を。バイブレーションや鉄板など、重たいルアーも使いたい場合は「ML」を。
ブランド | 適合する品番 |
---|---|
シマノ | S80L S86ML S806ML など |
ダイワ | 80L 86L 86ML など |
メジャークラフト | ***-862L ***-862ML など |
※ちなみに、7ft(約2.1m)クラスのシーバスロッドが欲しい場合は、ボートシーバス用で探すか、バスロッドを流用するといいです。陸っぱり用のシーバスロッドで、7ftのものは見かけないため。
バチ抜け・マイクロベイトのシーズンのとき、あるいは魚がスレている、といった理由で小さくて軽いルアーを使う場合。
MLのシーバスロッドは、軽量ルアーを遠くへ飛ばしたり、アクションをつけたりするのには向いてないです。ルアーのウエイトに比べて、ロッドが硬すぎるためです。
軽量ルアーをメインに扱う場合、「L(ライト)」のシーバスロッドを選ぶようにするといいでしょう。
最初に手にするボート用のシーバスロッドでおすすめなのは、「6ft(約1.8m)クラス」の「ML(ミディアムライト)」のスピニングロッドです。
ボートでのシーバス釣りでは、おおまかに分けて遠投重視のキャスティングゲームとキャスト精度重視の穴撃ちゲームの2つに分けられます。
キャスティングゲームでは6~7ft、穴撃ちゲームでは5~6ftの長さが目安となります。
つまり6ftクラスは、その2つをこなすことができる汎用性があるということです。
スピニングロッドを挙げた理由は、まったくの初心者でも扱いやすいからです。
ベイトタックルだと、慣れるまでキャストの練習が必要で、それまでの間はライントラブルに悩まされることが少なくありません。
なので、ベイトタックルに対して特にこだわりがなければ、スピニングロッドのほうをおすすめします。
またスペックの条件が合えば、ブラックバスやトラウト用のロッドでも代用することができます。
ブランド | 適合する品番 |
---|---|
シマノ | S606ML など |
ダイワ | 66ML など |
メジャークラフト | ***-66ML/S ***-662ML/S など |
シーバスロッドの長さは、釣り場に応じて決めます。
足場が高い、遠投が必要な釣り場。大きな河川・河口、サーフ、磯などは「長め」で選びます。
キャスト精度や取り回しの良さが求められる釣り場。小さな河川や運河などの狭い場所、ボートゲームなどは「短め」で選びます。
フィールド | ロッドの長さの目安 |
---|---|
ボート(穴撃ちゲーム) | 5~6ftクラス |
ボート(キャスティングゲーム) | 6~7ftクラス |
湾奥(運河筋、小場所)、中小河川 | 8ftクラス |
港湾部(堤防、開けた場所)、大型河川 | 9ftクラス |
河川、干潟でのウェーディング | 8~9ftクラス |
サーフ、河口 | 9ft以上 |
磯 | 10~13ftクラス |
※1ft(1フィート)=約0.3メートル。
参考⇒ft(フィート)表記のロッドの長さをm(メートル)に換算
シーバスロッドの硬さは、扱うルアーによって決めます。
ロッドパワー | 用途 |
---|---|
L(ライト) | ミノープラグ、ソフトルアー(ワーム)など、軽めのルアーを中心に扱いたい場合。 |
ML(ミディアムライト) | ミノーからバイブレーション・鉄板系まで、一通りのシーバスルアーを扱いたい場合。 |
M(ミディアム) | 大型プラグやジグなど、重たいルアーを扱う場合。ライトショアジギングもしたい場合。 |
MH(ミディアムヘヴィー) | 〃 |
シーバスロッドのテーパーアクション(竿の曲がり、調子)は、ファースト~ミディアムあたりが一般的。
キャストやルアー操作がしやすいからです。
大抵のシーバスロッドは、この味付けに設計されています。
シーバスロッドには、スピニングロッドとベイトロッドの2種類あります。
スピニングロッドにはスピニングリールが装着できます。ベイトロッドにはベイトリールが装着できます。
釣り初心者は、キャストしやすく扱いやすいスピニングロッドを選ぶことをおすすめします。
ベイトロッドは、以前まではボート用が一般的でした。
近年、ベイトタックルで岸からシーバスを狙うスタイルが流行し、陸っぱり用のベイトロッドが普及しました。
パックロッドとは、コンパクトに収納できる竿のこと。モバイルロッドとも呼ばれます。
例えば、長さが約2.7m(9ft)のシーバスロッドの場合、継ぎ数が2つ(2ピース)だと収納時(仕舞)は140cmほど。
これがパックロッドの場合だと、大体70~80cm程度と、かなりコンパクトになります。(仕舞がさらにコンパクトなロッドもあります。)
パックロッドであれば、磯竿・投げ竿用のロッドケースにも収納できます。
自転車やバイク、あるいは電車などの交通機関を利用して釣り場に通う場合は、携帯性に優れたパックロッドがおすすめです。
パックロッドのまとめ記事はこちら。
⇒シーバス向けパックロッド・モバイルロッドのまとめ&おすすめ
Kガイドとは、キャストしたとき糸絡みしにくい形状のガイドのことです。
PEラインを使う場合、従来のガイドだと糸絡みすることが少なくありませんでした。
糸絡みとは、例えばキャストして、ルアーが飛んでいる最中に、リールから出ていくPEがガイドに絡まる現象のことです。こうなると、PEがバチン!と高切れしてルアーを失ってしまいます。
その対策として生まれたのが、Kガイドです。
PEラインは少しクセのあるラインなので、使い始めた頃はトラブルに見舞われがちです。
PEラインに慣れれば、Kガイドじゃない竿でもトラブルなくキャストできます。
最初の頃は、Kガイドのシーバスロッドを選んだ方が無難かと思います。ライントラブルの原因を少しでも減らせる道具を使ったほうが、快適に釣りが楽しめるからです。
※ここでいうKガイドは、富士工業の「FUJIガイドコンセプト」に書かれてある「傾斜フレーム第3世代・K構造」のことを指します。
ちなみに、ガイドリング(ラインが触れる部分)は、 SiCリングやトルザイトリングがPEラインに最適とされます。
Kガイドであれば、ガイドリングは全てSiCリングです。(チタンフレームであればトルザイトリング。)
大手釣り具メーカーのひとつ。
シマノのシーバスロッドは、主に以下のシリーズがあります。
シーバス初心者におすすめなのは「ルアーマチック」「ルアーマチック MB」「フリーゲーム」。値段は8千円前後でコスパが高いです。
上記ロッドのガイドは、KガイドではありませんがPEラインも問題なく使用できます。
(ちなみにKガイドを搭載してるシリーズは、ムーンショットから上位のモデル。)
定番は「ディアルーナ」シリーズ。値段は2万円台。
ルナミスとエクスセンスシリーズは、上位~最上位機種。
2021年現在、「エクスセンス インフィニティ」がシマノの最上位機種。
シマノと同じく、大手の釣り具メーカー。
ダイワのシーバスロッドは、主に以下のシリーズがあります。
ダイワの入門向けシーバスロッドは「リバティクラブ シーバス」。値段は約8千円。
シマノのルアーマチックと値段はほぼ同じくらい。
Kガイドを搭載してるシリーズは、シーバスハンターXから上位のモデルになります。
定番は「ラテオ R」。値段は2万円台。
最上位機種は「モアザン」「モアザン ワイズメン」。
値段が安く、入門向けとして評価の高いロッドメーカー。
メジャークラフトのシーバスロッドは、主に以下のシリーズがあります。
シーバス初心者向けは、「ファーストキャスト」か「ソルパラX」。値段は、前者が7千円前後、後者が9千円前後。
Kガイドを搭載してるシリーズは、3代目クロステージから上位のモデル。
釣竿を国内で製造しているメーカーのひとつ。ゴルフシャフトの製造でも有名。
オリムピックのシーバスロッドは「アルジェント」シリーズで展開中。
価格的に、釣り経験者、中~上級者向け。
釣竿メーカーの老舗。国内で製造している数少ないメーカーのひとつ。
古くから国内・海外のメーカーのロッドを手掛けていることでも有名(OEM)。
テンリュウのショア用シーバスロッドは、現在「スワット」のみ。
価格的に、釣り経験者、中~上級者向け。
釣竿を国内で製造しているメーカーのひとつ。
ヤマガブランクスのシーバスロッドは、主に以下のシリーズがあります。
価格的に、釣り経験者、中~上級者向け。
硬めのバスロッド。MやMHなど。
20~30gのルアーを投げられるものであれば代用可能。
バスロッドは長さが短めのものが多いので、小場所やボートシーバス向けです。
河川・湖用(ネイティブトラウト用)のトラウトロッドが、シーバス釣りに流用できます。
管釣り用(エリアトラウト用)は、シーバス相手にはライトすぎるので不向き。
セイゴ相手なら管釣り用のロッドでも使えると思いますが、投げられるルアーが5g以下のものばかりなので、やはり代用は厳しいかと思います。
使用するルアーウェイトにあった硬さであれば、代用可能。
例えば、硬さがMクラス(エギ4号まで)のもの。長さは、8.6ftあたりを。
ライトショアジギング用のものが使えます。
例えば、30gか40gのジグが投げられるもの。
メジャークラフト製なら、SSJ(スーパーライトショアジギング)や、LSJ(ライトショアジギング)のモデル。
⇒【2021年版】コンパクトなショアジギングロッドまとめ(3ピースや振出モデルなど)
流れが緩やかで周りに障害物がない釣り場であれば、メバルロッドはシーバス釣りにも使えます。
特に、軽量なルアーを使用する場合(バチ抜けシーズンの時など)は、シーバスロッドよりもメバルロッドのほうが使い勝手がよかったりします。
メバルロッドのスペックは、10g程度までのルアーが投げられるもの、竿が硬めのモデルが最適。
フッコサイズであれば、普通にやりとりできます。やりとりの最中に竿が折れることはありません。
※メバルロッドでシーバスを釣る場合、ランディングネットは必須です。抜き上げできるサイズは、約20~30cmまでが無難。
ちなみに、ラインはPE0.6号であれば、メバリングに使え、かつシーバス相手でも十分な強度があります。(要リーダー)