ボートの最大のメリットは、陸っぱりからでは手が出せないポイントを攻めることができる点です。魚が沢山いるポイントで釣りをすることが可能なため、初心者でも比較的簡単に釣ることができるでしょう。
ボートゲームは特に港湾部で盛んに行われています。港湾部にはシーバスの付き場となるストラクチャーが豊富にあるからです。
ボート向けのタックル・ルアー
ボートゲームではキャスティングと穴撃ちの2種類の釣り方があります。
それぞれに適したタックルを用意するのが望ましいです。
ロッド
▼キャスティングゲーム
6~7フィートクラス
▼穴撃ちゲーム
5~6フィートクラス
リール
▼スピニングリール(キャスティング、穴撃ち共通)
メーカー | サイズ(番手) |
---|---|
シマノ | 2500 C3000 3000 |
ダイワ | LT2500 LT3000-C 旧2500 旧3000 |
⇒シマノ2500~3000クラス、ダイワLT2500~LT4000-Cクラス、シーバス入門用におすすめのリール・最新まとめ
ライン
▼キャスティングゲーム
メインライン:PE0.8~1.5号前後
リーダー:4~8号(16~32lb)
または、ナイロン2~3号(8~12lb)の直結(リーダー無し)
▼穴撃ちゲーム
メインライン:PE1.5号前後
リーダー:5~8号(20~32lb)
または、ナイロン3.5~4号(14~16lb)の直結(リーダー無し)
穴撃ちゲームでのラインは太いものを使います。
埠頭やシーバースの奥で魚がかかったら、一気に引っ張り出す必要があるからです。
時間をかけると魚が走って、ラインがバースの柱などに擦れて切れてしまいます。
ルアー
シンキングミノー:7~9cm
バイブレーションプラグ:30~40g
メタルジグ:30~60g
ボートでの服装
ボートでの服装は動きやすい格好で。
水を弾いたり汚れに強い素材のものがおすすめ。
そして、以下の装備も必要です。
- ライフジャケット
- レインウェア(雨合羽)
- サングラス
ライフジャケット
海上での釣りなので、ライフジャケットは必須。
レインウェア(雨合羽)
ボートでの移動時、波しぶきがかかるため。
サングラス
太陽光の反射でまぶしくて釣りがしにくいため。
ボートでのシーバスの釣り方・狙うポイント
シーバース
シーバースとは、タンカーなどの大型船舶の荷の積みおろしを海上で行うために設けられた桟橋です。
これが設置されているエリアは水深があり、またシーバースの支柱が海中に張り巡らされていて、さらにシーバースの足場となる部分が影(シェード)をつくり、魚の付き場として最適な環境となっています。
シーバスはシーバースの奥に潜んでいるため、ルアーを海面とシーバースの間のごく狭い範囲にルアーを投げ込む必要があります。
ヒットゾーンがシーバースのシェードの中で、シェードから抜け出たルアーにヒットすることは少ないです。
この釣り方はボートでは「穴撃ち」と呼ばれる定番ゲームで、キャストテクニックがある程度必要となります。
ボートシーバスの穴撃ちゲームでは、どれだけ奥にルアーを送り込めるかが釣果を伸ばすカギです。
また、水深があるため、その日によってシーバスが付いているレンジが異なったりします。
使用するルアーはシンキングミノーのほか、バイブレーションプラグ、スピンテールジグ、ジグヘッドリグなど、沈みが早く深場を探れるようなタイプも必要です。
岸壁
沖にある堤防などの岸壁は、水深があり、常に流れが当たる潮通しの良い場所のため、岸壁の際にシーバスの群れが付いていることが多い有望ポイントのひとつ。
ボートシーバスでの岸壁の釣り方は、ルアーを岸壁の際(キワ)ギリギリに泳がせるのが基本。
使用ルアーは、シンキングミノーやバイブレーションプラグ、メタルジグなど。
メタルジグを使って岸壁を縦に探っていく釣り方は「岸壁ジギング」と呼ばれます。
曇り空や潮が濁っているときは、シーバスが表層に浮いてきていることがあります。
その場合は、フローティングミノーやトップウォータープラグなどの表層を攻めるタイプのルアーで釣ることができます。
消波ブロック(テトラポッド)
ボートシーバスでの消波ブロックの釣り方は、消波ブロックの際にルアーを泳がせるようにします。
シーバスは消波ブロックの際に付いています。
根がかりを恐れてルアーが消波ブロックから離れすぎてしまうと、ヒット率が落ちる傾向にあるので注意。
排水口
工場や発電所からの排水や生活排水が流れ込む周辺もシーバスのポイントです。
ボートシーバスでの排水口の釣り方は、排水の際にルアーを泳がせるようにするのが基本。
台船
台船とは、主に土木工事で使われる機材や資材などを運搬する船です。
その役割上、係留されたままの期間が長いため、シーバスの付き場となりやすいです。
シーバスは船底の影となる部分に潜むため、特に日中では狙い目のポイントとなります。
ボートシーバスでの台船の釣り方は、台船の周辺・際(キワ)に沿ってルアーを泳がせるのが基本。
シーバスは台船の影から出たがらないため、ルアーが台船から離れてしまうとヒット率が落ちます。
流れがある状況であれば、その流れに乗せてルアーを台船の下に潜らせるようなイメージでルアーを動かすとヒット率が高まります。
使用するルアーはシンキングミノーやロングビルミノーが最適。
沈む速度が速すぎず、一定のレンジをキープしながら泳ぐことができるルアーが理想。
魚礁
漁業やレジャーといった目的で、魚の住み家となる岩やコンクリートブロックなどを海底に沈めた人工的な魚礁。
シーバスはもちろん、他の様々な魚が付く魚影の濃いポイントです。
魚礁は目に見えないポイントであるため、魚礁を見つけるには魚探が必要となります。
乗合やチャーター船であれば、大抵はボートに魚探が備えられていたり、船長が魚礁の位置を把握しています。
ボートシーバスでの魚礁の釣り方はジギングなど。(メタルジグを使って真下・バーチカルに探る釣り方)
常夜灯まわり
常夜灯は、橋、バース周辺、堤防などに設置されていることが多いです。
夜になると明かりがついて海面を照らすような場所では、光に寄る習性のあるプランクトンが明るい水面付近に集まってきます。
そして、そのプランクトンを狙って小魚が集まり、その小魚を狙ってシーバスが集まります。
ナイトゲームの定番ポイントです。
ボートシーバスでの常夜灯まわりの釣り方は、明暗部周辺にルアーを通していくのが基本。
シーバスは、明るいエリアと隣接する暗いエリア、明暗部の暗がりに潜んでいて、そこで小魚を待ち構えています。