シーバス釣り スタートガイド TOP生態・習性シーズナルパターンその1(春)

シーズナルパターンその1(春)

この記事では、シーバスのシーズナルパターン・春の時期についてまとめてあります。

2月~3月頃(早春)

早春は産卵を終えたシーバスが沖の深場から沿岸に戻り始める時期です。

この頃はまだ水温が低く、また産卵や越冬で消耗した体力が戻っていないため、活発にエサを追い回すことは少ないです。

早春の時期、シーバスのエサとなるものは、アミなどの甲殻類、シラスといった稚魚、バチ(イソメやゴカイなどの環形動物)など、遊泳力の弱い生き物たちです。

これがアミ。大きさは1cm程。エビにソックリですが、分類学上ではエビとは別の種類の生き物です。
バチ。外見は釣りエサとして売られているアオイソメやジャリメなどと大体同じ。なお、バチには様々な種類がいて、大きさ(長さ)が幅広いです。
暖かくなってくると、バチが水面で引き波を立てながら、ゆっくり泳いでる光景が見られるようになります。
2月頃に釣れたシーバス。これを持ち帰って胃袋チェック。
胃の中身を出したところ。中身の大半がバチ。
白いのはシラスっぽいですが、アミです。(画像をタップ or クリックすると大きな画像で見られます)ただ、シラスも混じってる可能性もあり。釣り上げた場所では、その時期の日中、とても小さな稚魚の群れが表層を泳いでるのを見かけるため。

エビも混じってました。

一般的に2月~3月頃が水温が最も下がる時期になるので、シーバスは水温の安定したエリアや水温の上がりやすいエリアに姿を現すことが多いでしょう。

水温の安定したエリアといえば、まず「沖の深場」が挙げられます。

ただ、釣り場の多くが、ポイントが遠くて岸から狙うのは厳しい場合が多いでしょう。

その他には、温排水が流れ込んでいる場所が挙げられます。

水温の上がりやすいエリアは、太陽光で温まりやすい場所、南向きのワンド、冷たい北風があたらない場所などです。

 

また、「バチ抜け」が本格的に始まるのはこの時期からです。

※バチ抜けとはゴカイ類の産卵活動のこと。大潮の夜に起こり、海中では沢山のゴカイ類が泳ぎ回る。

3月~5月頃(春)

季節風の春一番が吹く頃から、本格的な春のシーズンが始まります。

3月~5月頃が本格的な春のシーズンにあたり、水温の上昇とともに多くの生き物が活発に活動するようになります。

海辺ではイワシなどの回遊、河川では稚アユの遡上(そじょう)、バチ抜けなどが起こります。

シーバスの大好物カタクチイワシ。暖かくなってくると大量に接岸してきます。
これはボラの稚魚。「ハク」と呼ばれます。春の時期になるとハクの群れが浅瀬にやってきます。

これらの生き物を狙うかのように、シーバスの群れが各地の沿岸に回遊してきます。

港湾部、河口部、サーフなどのフィールドで、エサが溜まりやすい場所にシーバスの群れが留まります。

湾奥にある運河河川に、シーバスの群れが入り出すのもこの時期です。

エサの量が豊富になるため、産卵や越冬で消耗した体力が回復し、また水温が上昇するため、活性が高くなりルアーへの反応がよくなります。

春に釣果をあげるには

春の時期にシーバスを釣るには、以下のポイントを抑えるといいでしょう。

狙う場所

  • バチ抜けポイント(河口、運河)
  • 稚アユがいるポイント(河口、河川、運河など)
  • イワシなどが回遊してくる釣り場(外海に面した場所、サビキ釣りのポイントなど)

釣り方

  • バチパターン
  • アミパターン
  • 稚アユパターン
  • イワシパターン

※春の時期のシーバスは、バチだけでなく様々な生き物を食べているため、特定のベイトパターン(特にバチパターン)に固執しないよう注意が必要です。

関連記事